カイガラムシ

発生しやすい樹種

カイガラムシは、広葉樹や針葉樹を含むさまざまな種類の樹木に発生します。代表的な樹種には、ケヤキ、マツ、ヒノキ、シラカシ、カエデ、イチイ、マンションの屋上緑化に用いられる植物などが含まれます。

病状・被害

カイガラムシの被害は、主に葉に顕著に現れます。一般的な被害としては、以下のような症状が見られます：

葉の変色と黄化: カイガラムシが葉の裏面から植物の汁液を吸うことで、葉が黄色や茶色に変色します。

蜜露の分泌: カイガラムシが分泌する蜜露が葉や周囲に付着し、そこからカビや黒色の菌類が発生することがあります。
葉の変形: カイガラムシの吸汁によって、葉が変形したり丸まったりすることがあります。

主な対処法

カイガラムシの対処法には、以下のようなものがあります：

自然敵の利用: カイガラムシの天敵となる昆虫や鳥を利用して、天敵による自然な駆除を促進します。たとえば、ハムシ科の昆虫などがカイガラムシを捕食します。
予防措置: 植物の健康を維持することで、カイガラムシの発生を予防します。適切な水やり、肥料の施用、植物の適切な配置などが含まれます。
園芸的手入れ: カイガラムシが発生しやすい部位を定期的にチェックし、発生した場合には手で取り除くなどの園芸的手入れを行います。

薬剤の利用

重度のカイガラムシ被害の場合、農薬や殺虫剤の使用が必要となる場合があります。一般的な殺虫剤としては、ピレスロイド系、ニコチノイド系、有機リン系などがあります。ただし、薬剤の使用には注意が必要であり、正しい用法・用量を守り、適切な時期に散布する必要があります。

カイガラムシの対処法や薬剤の使用に関しては、地域や植物の種類によって異なるため、専門家のアドバイスや地域の農業機関の指導を受けることが重要です。また、環境への影響や人体への影響を考慮し、安全性を確保しながら対処することが重要です。